国内外から注目を集めるフォトグラファー飯野匠紀(イイノ ショウキ)(@eeeeeeeno)さん。

デザイナーとしてのバックグラウンドやスキルを生かし、日本人離れした視点で日本の風景を切り取り、着実に国内外にファンを増やしている。風景に限らずファッション、スポーツ、芸能など様々なジャンルの写真を抜群のセンスで作り上げる飯野匠紀さんに、生い立ちや写真へのこだわりなどを伺った。

カメラと出会うまで

-まず始めに、簡単なプロフィールを教えていただけますか?

飯野 匠紀、東京都出身の28歳です。フリーランスでフォトグラファーをしています。

-これまでの経歴を教えてください。

二浪して多摩美術大学に入学後、4年生の時に大学の交換留学プロジェクトでLAに留学しました。戻ってきて大学卒業してからは、二年間ぐらいフラフラしていたんですけど、その後もう一度、LAでデザインのインターンシップに行って。カメラを買って始めたのも、その時期です。

-多摩美術大学で何を学んでいたのですか?

プロダクトデザイン学科で広告や立体物を作ってました。カメラとかはそんなまだ興味はなくて、漠然と将来デザイナーになるかなというのはあったので。母親が多摩美術大学だったのもあって、それの影響を受けたのもあります。

-留学先には、なぜアメリカを選んだのでしょう?

一人でNYに行ったことがあって、その時に“ここだな!”と思ったからですね。ヨーロッパも回ったんですけど、やっぱりアメリカが一番肌に合うなと思いました。

-カメラを始めたのはいつぐらいから? 

3年くらい前ですかね。最初に買ったのは、nikonのD610。母親がnikonのカメラを使っていて、それを借りて練習してた影響でそのままnikonにしようって。

風景、ポートレート、映し出す世界感

-インスタグラム拝見し、ポートレートよりか風景の写真が最近多いなと感じました。それは最近の気分ですか?

いや、特にそういうわけでもなくて、ただ日本の写真をみんな見たいんだろうなって思って撮ってます。

-かなり幅広い分野で撮るんですね。

お仕事ではポートレートが多いんですけど、仕事じゃないときはポートレートはあんまり撮ってないかもしれないです。よっぽど撮りたいって人がいれば自分から行くんですけど、基本受け身。依頼されて撮るって感じです。

-これ撮りたいと思って撮りに行かれるんですか?

そうですね。けどなんか東京飽きちゃって。ずっと東京いるんで。みんな同じような写真撮ってるじゃないですか。だから感動する何かが起きるのであれば行くんですけど。

-写真を編集する上で気をつけてることはありますか?

過度な編集をしないというか、その撮った時の印象ってあるじゃないですか。花火だったら赤と青が混じった花火が綺麗だったなぁって。その撮った時のイメージに近づけるって感じで、イメージと重なったらそこで終わらせます。自分の見ていたイメージに戻すって感じですね。

-インスタグラム拝見させていただいていて、飯野さんの色みたいなものを感じました。

一応自分のフィルターを持っていて、もちろん毎回使っているんですけど、特に統一させてるわけでもないんですよね(笑) 「どうやって世界観を統一してるんですか」って最近よく聞かれるんですけど全然してないです。強いて言うなら、インスタグラムで3列あるじゃないですか、その真ん中をポートレートにしたいなっていうくらい(笑)

初の個展と交友関係

-韓国での個展はどんなきっかけでやることになったんですか?

あれももう2年前ぐらいで、カメラ始めたての頃に同期の友達がギャラリー開くことになって、「是非やってみないか」って話がきたので、「じゃあ、やってみよう」って。全然プリントアウトとかもしたことなかったんですけど(笑)

-交友関係が幅広いですね。それが仕事に繋がるようにも思えますが、交友関係を広げることは意識的にですか?

それもあるかもしれないですね。人脈が一番手っ取り早いですから。交友関係を広げる努力とかはしていなんですけど、ふらふらしてた2年の間、よく飲み歩いてました(笑) 基本誘いは断らないようにして。あいつ呼べば来るだろうみたいなキャラクターになっていたかも(笑)

-留学行った際もコミュニティー広げようという意識は?

1人でいるのが苦手なので、友達と一緒のことが多いです。1日4ブッキングぐらいしたり、会いたい人には会いまくっています(笑)

でも、留学のおかげで少し英語は話せるので、海外のフォトグラファーが日本に来た時にコンタクトをとるためとか、留学がコミュニティー作りに役立っている部分もあるとは思います。最近は、会いたい人にしか会わないですけど(笑)

フリーのフォトグラファーとして

-どのように写真を見せていきたいですか?

そうですね。多くの人の目に触れる写真がいいなとは思っています。

-今後の写真も”多くの人の目に触れる”というところを意識して撮っていくのでしょうか?

そうですね。今後やっぱり狙ってるのはオリンピックでなんです。色んな人に言われるのが自分の写真は、日本人が撮った写真っぽくなくて、まるで外国人が撮った日本みたいなので、そこは狙っていきたいと思ってます。

インスタグラムのフォロワーも80%ぐらい外国人で日本人20%ぐらいしかいないんですよね。だから敢えて最近は、地方に行きたいと思っていて。まだ始めれてはいないんですけど、見たことない日本のところに行きたくて、友達とやりたいっていうのは言ってます。「そういう仕事あったら振るね」って言ってくれる友達がいるので、上手く回ってるのかもしれないです。

-そんな今、行きたいところはありますか?

こんなこと言っといてなんですが、ドバイに行きたいです(笑) どこでもいいんですけど、東京はずっといるので飽きちゃいました。

-今まで、失敗や挫折はあるのでしょうか?

もちろんありますよ。でも結果、失敗も成功に繋がっているので。その時はすごいやっちゃったなぁって思うこともあるんですけどそれが後々近道だったりしますよね。

多分、ポジティブなんですよ。謎の自信みたいなものが自分の中にはあって(笑) センスでは誰にも負けないっていう自信があったけど、その媒体とか表現方法がわからなくて、美大卒業後はフラフラして。そこで、たまたまカメラというものに出会って自分の道を見つけたんですよね。だから、もうそこでは負けてられないです。

注目するフォトグラファー

-今、気になってるフォトグラファーはいますか?

二人とも知り合いなんですけど、SamAlive(@samalive)とYik Keat(@yk)ですかね。SamAliveの方は僕より年上で、フォトグラファー歴10年で、センスも良くて凄いと思います。Yik keatの方は天才ですね(笑) 22歳でまだ兵役行っるんですけど、一緒に撮ってる時もちょっと様子がおかしいですね。 クリエイティビティがすごいというか、アイデアがバンバンでて、自分の好きなことと嫌いなことが分かっていて。インスタグラム用とかじゃなくて本当に写真として撮っていて凄いなと思います。

-一緒に撮ったりしていて影響受けたりしますか?

シャッタースピードとか特に聞いたりとかはないんですけど、一緒に撮ると何かが変わりますね。やっぱり自分のターニングポイントになる人はいて。基本流されないタイプなんですけど、少しずつ学んで変わってはいきます。

飯野匠紀のこれから

-今後の活動について具体的教えてください。

結構前なんですけど仕事で『能』を撮ったことがあってそれが、すごい自分的には楽しかったというか、感動して。そういうのを発信していきたいなと思っています。自分の写真は、外国人の人に刺さるのが長所だと思っているので、海外の人に向けてそういう格好良い何かを発信できたらいいなと思いますね。インターンや学校で学んだデザインやデザイナーとしてのスキルは自分の写真に生きていると思うのでそこも生かして生きたいと思っています。

毎年頭に目標を立てているんですけど、今年の目標は“自分のキャラクターを出すこと”でした。Twitterを始めたり、こうやってWEBや雑誌に掲載してもらったり、メディア露出を増やしたいなって。中でもテレビに出るのが一番良くて、特にこれっていうこだわりはないですけど、『情熱大陸』みたいなドキュメンタリーに出られたら最高です(笑)

-長期的なビジョンはありますか?

3~5年後くらいには、会社化も考えています。自分1人では出来ないので、そういうことができる友達と一緒に出来たらなと。特にカメラだけじゃなくても良くて、写真も動画もやるみたいな。数年後どうなるか分かんないし、メディアもどうなるか分かんないですけど、自分と似ているセンスある人達とチーム作ってやれば上手くいくかなって思います。

-海外での活動は考えていますか?

“海外を拠点に”とは考えてないです。ビザとか大変なので(笑) でも、呼ばれればいつでもどこでも行きますし、日本にいて色んなところに行きまくるのがベストですね。

-最後になりますが、見てくれている方にメッセージをお願いします。

せっかくソーシャルメディアを使うならもっと世界を見るべき。見てくれる人が日本だけじゃないので自分も含めもっと意識しないと勿体ないと思います。少しでも意識を変えて毎日取り組んでいるだけで、とんでもないチャンスが回ってくる事もあります。

飯野匠紀(イイノショウキ)

東京出身。多摩美術大学在学中アメリカに留学、卒業の2年後もう一度アメリカにインターンシップで渡米。そこでカメラと出会い、わずか数ヶ月で韓国で個展を開く。デザイナーとしてのバックグラウンドやスキルを生かした幅広いジャンルの写真を撮り、独特の視点を生かした写真が国内外で評価を得ている。

Instagram:@eeeeeeeno

HP:iameno.com