先日、アフリカ大陸・ナイジェリアの大都市ラゴスで開催されたLagos Fashion & Design Week(ラゴス・ファッション&デザイナーウィーク)。 近年、文化的、経済的にも急成長を遂げているアフリカでは、今一体どのようなことが起きているのだろうか。

ファッションウィークを通して見る、アフリカンファッションの今とは。

アフリカの芸術産業 

この10数年で、アフリカの経済は、富裕層の増加と共に急上昇したと言われている。 「アフリカ」という言葉から、想像するものは何だろうか? 大自然やサバンナ、野生動物、もしくは紛争といったイメージを持つ人も未だに多いかもしれない。

一方、近年ではラゴスの他にも、南アフリカ共和国のケープタウンや、エジプトのカイロなどは世界的な大都市と呼ばれ、経済的に成長を遂げている都市が増加中だ。 中でもナイジェリアは、音楽、ファッション、アート、映画などの芸術分野でアーティストが増え、成功を収めている。

特に映画の分野では、ナイジェリアにおける映画制作本数が約2000本を超えており、ハリウッドを越す勢いの為、「Nollywood(ノリウッド)」という言葉が生まれているほどだ。 ナイジェリアを中心に、アフリカの芸術産業は大きな盛り上がりを見せつつあるのだ。

ファッション事情 

アフリカのファッションが成長を遂げている背景には、Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)やDior(ディオール)、Gucci(グッチ)などのラグジュアリーハイブランドの相次ぐ出店や、ZARA(ザラ)やH&Mなどのファストファッションの進出が挙げられる。

また注目すべきなのは、ファッションオンラインストアの普及と利用者数の増加である。 2012年にローンチされたアフリカ版アマゾンとの声も名高いJUMIA(ジュミア)は、創立から4年わずかでeコマース市場売り上げナンバー1 を築いた実績を持つ。

ナイジェリアを拠点にアフリカ国内13カ国で展開中であり、ファッションカルチャーの普及にも貢献している。 欧米諸国に劣らずデジタルマーケティングも進化しており、確実に成長を遂げているファッション産業。

このことからも、2011年よりスタートしたファッションウィークは、才能溢れるヤングデザイナーの輩出だけに留まらず、経済発展への後押しにも繋がっている。

ファッションウィークに見る注目デザイナー 

先日開催されたファッションウィークのハイライトで、特に注目すべきブランドをいくつか紹介したい。 Tongoro(トンゴロ)は、100%メイドインアフリカのファッションブランドでデザイナーはSarah Diouf(サラ・ディオフ)が務めている。

ビヨンセがイタリアへのホリデー中に着用したことでも有名で、シンプルでミニマムなシルエットと美しいプリントのドレスが特徴だ。 今回発表されたコレクションでは、都会とビーチに旅行に出かける女性のワードローブがテーマにされており、ファッショナブルで都会的な女性像が上手く表現されている。


Tiffany Amber(ティファニー アンバー)は、1998年にローンチされたファッションとライフスタイルをコンセプトにしたブランドだ。

洗練されたスタイルのヴィジョンの基、ナイジェリア最高峰の職人たちが手掛ける製品はアフリカン・クラフト美学の原点とも言える。 今回発表されたコレクションでは、ドレープや光沢感のある生地、大胆ながらもエレガントなアフリカンプリントのドレスが印象的であった。


House of Deola(ハウス オブ デオラ)は、今回のファッションウィークにてデビューを飾った新進気鋭のブランドだ。

メイドインナイジェリアのブランドは、国内レースを使用し、伝統と革新を融合させたクラシックでモダンなスタイルを得意とする。 今回発表されたコレクションでも、オートクチュールの技法を駆使した美しいラインのドレスやレース使いが際立って目立っていた。

このようにアフリカンファッションのデザイナーたちは国内生産や、伝統工芸、クラフト技術に目を向けており、アフリカの良さを再確認出来るものとなっている。 多くのブランドの販売先はアフリカ国内だけに留まらず、アメリカやイギリスなどの欧米諸国へも進出を果たしており、世界からも注目されている。