https://www.thisisinsider.com/victorias-secret-fashion-show-models-confirmed-2018-9

毎年、年末になると話題を集める米有名下着ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」のファッションショー。1990年から始まった同ブランドのファッションショーは年々、規模が拡大し続け、2018年も華々しく幕を閉じたと思われた。

しかし、その舞台裏で同ブランド幹部の発言が大きな批判を浴び、あの有名歌手リアーナも応戦する騒ぎに。いったい何が起きたのか。そこから、見えてくるモデル業界の今後の課題とは。

幹部エドワード・ザレック氏によるアンチモデル多様性発言

https://www.businessinsider.com/victorias-secret-transgender-models-comment-apology-ed-razek-2018-11

事の発端は、ヴィクシーの親会社であるL Brandsのチーフ・マーケティング・オフィサーを勤めるエドワード・ザレック氏が、米Vogue誌のインタビューに応えた際の発言だった。

 “トランスジェンダーのモデルをショーに起用するべきだって?私はそうは思わないね。なぜか?だって私達のショーはファンタジーだからさ。42分間の特別なエンターテインメントなんだ。それに尽きるね。” 

御年70歳になる彼は、歴代のヴィクシーのショーモデル、通称エンジェルズたちのキャスティングに多大な影響力を持ってきた。

実は「ヴィクトリアズ・シークレットのモデルが多様性に欠ける」という批判は数年前からあがっている。

そんな中での、ファッションモデル業界における多様性に反対するともとれる彼のこの発言には批判が殺到した。

あの有名歌手リアーナも応戦?

この発言への批判は、トランスジェンダーモデル当人たちからばかりでなく、プラスサイズモデル、ポップスターたちからも数多く寄せられた。

中でも、今年のショーに出演した歌手のホールジーは大々的にインスタグラム上でこの件への批判を公開し、話題となった。

“ショーの収録後、私は到底無視できないショーに関する発言を耳にしました。LGBTQ+コミュニティに属する者として、包括性の欠所には黙っていられません。その発言の発端がただの決めつけによるものである場合は特に。(中略)…もし、あなたがトランスジェンダーで、今回の発言があなたを傷つけ、自己嫌悪に陥ったとしても、味方がいることを忘れないで。私達はあなたと共にあります。完全な許容こそが、私の求める’ファンタジー’です。”(一部抜粋)

自身がバイセクシャルであることを公言している彼女は、ザレック氏への批判とともに、ショーを見た人々に、LGBTQ+コミュニティの若者保護を目的とする財団「GLSEN」の活動に注目するよう促した。

また、有名歌手リアーナも、独自の方法で自身の見解を示した。

プラスサイズモデルとしても活動するブロガーのルイーズ・オライリーが例の発言への批判をツイッターに投稿したところ、リアーナがその投稿に「いいね」したのだ。

そのオライリー氏の投稿には、こう綴られていた。

“ブランドがキャスティング・ディレクターの発言に注意をしなければいけないことを示す典型的な例ね。それが過去を生きる70歳の男だったりするときは特にね。リアーナがサヴェ―ジ×フェンティブランドのブランディングから、私達に多様性を重んじ、愛することを教えてくれて感謝だわ。”

ザレック氏による謝罪

騒動が拡大するなか、ザレック氏はヴィクトリアズ・シークレットの公式ツイッターを通じ、謝罪文を公表した。

“トランスジェンダーモデルのショーへのキャスティングに関する私の発言は無神経でした。謝罪いたします。”(一部抜粋)

彼の謝罪文には、過去にもトランスジェンダーモデルがキャスティングオーディションを実際に受け付けていることや、彼女たちが落選した理由は彼女たちのジェンダーではないことなどが、釈明されていた。

モデル業界の今後の課題

https://www.thisisinsider.com/victorias-secret-fashion-show-models-confirmed-2018-9

近年、ファッションモデル業界では多様性が大きく叫ばれている。実際、今回のヴィクトリアズ・シークレットのショーには、エステル・チェンを初めとするアジア人モデルも含め、有色人種のモデルが数多く歩いている。

ただし、多様性は人種のみの問題ではない。ジェンダー、サイズ、年齢の問題など、挙げればきりがないのは確かである。

特に社会の改革においてロールモデルとなっていくべき、大手ファッションブランドたちは、今後、モデルの多様性改革への対応に追われていくであろう。

時代の変化における市場の需要やマーケティングにおけるリスクをどう見計らい、対応していくかに、それぞれのブランドの手腕が見えてくるように思う。

今後の動向に注目したい。

 

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