新しいトレンドが常にストリートから生まれるロンドンには、日本にはまだ上陸していない、ハイセンスなファッションマガジンが多く存在している。 音楽やストリートアートなど、カルチャー色が強いロンドンならではの視点で生まれたそれらは、次の流行を生み出すヒントにもなり得る。 

多くの流行を作った伝説的なスタイル誌から、今チェックしておくべき次世代のヒップなハイストリートファッション誌まで、最新のマガジンリストを紹介。 

ロンドンのファッションで知っておくべき存在「Love」 

Love Magazine(ラブ マガジン)といえば、イギリスを代表するラグジュアリーやモードを得意とするファッションマガジンだ。 スタイリストで編集長のKatie Grand(ケイティ・グランド)は、ロンドンのファッション界においてレジェンド的存在として、その名を知られている。 過去にはイギリスのカルチャー誌Dazed & Confused(デイズド アンド コンフューズド)やPOP(ポップ)にも携わり、マドンナやステラ・マッカートニーなどのセレブとも親交が強い。 

そんなケイティが2009年に創刊した同誌は、たちまち話題となり不動な人気を確率。現在は年2回、コンデナスト社より出版されている。 

また、ケイティの手がけるスタイリングだけでなく、写真のクオリティや誌面のアートディレクションにも定評があり、業界のファンも多い。ナオミ・キャンベルやマイリー・サイラスなども過去に表紙を飾るなど、毎回ゴージャスなカバーゲストが登場することでも有名。 創刊以来、センセーショナルな形でイギリスのファッションを牽引しており、知っておくべき存在である。 

最近では、ケイティが女性のエンパワーメントやファッションのダイバーシティ(多様化)を提唱するキャンペーンに力を入れるなど、良い意味で更なる進化を続けている。 

イーストロンドン発、今の空気を掴むなら「PYLOT 」 

PYLOT magazine(パイロット マガジン)は、ロンドンの若者に人気なヒップなエリア、イーストロンドンで誕生したハイストリートファッションマガジンだ。 

フォトグラファーと編集長を務めるMax Barnett(マックス・バーネット)によって2014年に創刊され、アートやカルチャー色が強いことで、ローカルの若者を中心に支持されている。 自身がフォトグラファーであるマックスのこだわりから、写真は全てフィルムカメラで撮影されており、アナログでしか味わえない写真の良さが誌面を通して十分に味わえる。 この事は、デジタル化が進む忙しい現代社会へペースダウンを呼びかけるメッセージの意味も込められているという。 その他にもコンセプトとして、モデルの肌や体型を過剰に美しく見せるリタッチは行わず、飾らない真の美を提唱していることは多くの共感を呼んでいる。 

また新しい号の発売を記念するローンチパーティーでは、毎回、誌面と連動した写真を展示するなど、アートエキシビジョンの役割も果たしている。 ファッション x アートというミックスされた要素は、正にカルチャー色の強いトレンドに敏感なイーストロンドンそのものを体現しており、今の空気感をつかむのにぴったりだ。 

猫とファッションをテーマにしたインデペンドな存在「PUSS PUSS」 

PUSS PUSS magazine(プス プス マガジン)は、ファッション、音楽、カルチャーに加え、新進気鋭のアーティストのインタビューや特集に力を入れている、ロンドン発のファッションカルチャーマガジンだ。 2014年に創刊され、現在年2回発行されている同誌は、「猫とファッション」というユニークなスタイルを持っていることでも有名だ。 タイトルであるPUSS PUSS(プス プス)は、英語で猫を呼ぶ時のフレーズであり、編集長であるMaria Joudina-Robinson(マリア・ジョディーナ・ロビンソン)自身が猫愛好家であることからも由来されている。 

過去にはクロエ・セヴィニーや、VOGUEディクターのグレース・コディントン、ソフィア・コッポラなどの有名セレブも登場し、そのファッション性の高さは話題を呼んだ。 そんなユニークでクリエイティブな編集長マリアの次の目標は、カール・ラガーフェルドの愛猫シュペットを起用することで、ラブコールを送っている最中だという。 

ファッションやカルチャー以外に、猫(アニマル)をテーマにした、新しいジャンルを切り開いた同誌は、インデペンドな存在として多くの注目を集めている。 

このように、ラグジュアリーモードファッションから、クリエイティブ、ユニークでインデペンドなものまで、ロンドンには多種多様なマガジンが揃っている。 そのバリエーションの多さは、カルチャーのダイバーシティ化が進む都市、ロンドンならではの視点や発想から生まれたものがほとんどだ。 

残念ながらこれらは日本未上陸であるが、オンラインからチェック出来るものも多いので、今のロンドンを知り、体感してみるのも良いかもしれない。