各海外誌で写真家の新しい才能としても紹介されている、若き日本人フォトグラファーDaisuke Yokata。まるで、錬金術のような複雑で興味深いプロセスを組んで作品を生み出す彼の世界観とはいったい何なのか。若手日本人写真家Daisuke Yokataをレポートする。

1:Daisuke Yokata(横田大輔)のバックグラウンド

Daisuke Yokata(横田大輔)

1983年、埼玉県生まれ。日本写真芸術専門学校卒業。2008年「キヤノン写真新世紀」佳作を受賞し、同年「エプソンカラーイメージングコンテスト写真部門」特選を獲得した。2010年「第2回写真1_WALL 展」では、最高のグランプリも受賞している。

自宅周辺の住宅街を深夜うろうろしながら、フィルムカメラで撮影した作品が写真集にもなって発売された。

2:海外のアートフェア参加で世界に衝撃を与える

アムステルダムの「Unseen Photo Fair」、パリの「Paris Photo」をはじめとした海外のアートフェア、写真フェアに参加する事で、世界の写真界に衝撃を与えた若き日本人の才能として多くの各アート誌、ファッション誌に紹介されるようになった。

3:錬金術のような世界観

日本の写真家は特に、Daido Moriyamaの使い捨てカメラを使って撮られた作品などと、その技術のユニークさが海外アーティストや評論家の中で頻繁に話題になりやすい傾向がある。

Daisuke Yokataが特に海外で高い評価を得ている理由の一つには、彼の巧みで錬金術師のような複雑な技術にある。あいまいな光と陰のコントラストが強いDaisuke Yokataの写真の世界観は、繰り返し何度も積み重ねて編集された長いプロセスの過程の中で生み出されている。

4:抽象的な写真の美意識

Daisuke Yokataの写真の興味深さには、彼の抽象的な美意識なある。まるで心霊現象にでもあったかのような淡い光の線や、霧のような光の効果、顔がはっきりとしない抽象的なシルエットで写真に写された人物像が興味深い写真の効果を作り出す。

5:時間の経過と記憶の影響

新しい写真家、Daisuke Yokotaの作品には革命が起こっています。これは過去と日本の写真の未来を結びつけ、時間の経過によって記憶がどのように影響を受けるかという考えを捉えるアーティスト自身の独特の願いを反映しています。

彼のイメージは一見まるで、SF映画のセットの残骸のよう。原子爆弾のように全てを銀色の光で照らし、写真に写り込む全ての細部と根源を取り除く作業が極め細かく行われてます。その基盤の中にある未来的なビジョンは、Daisuke Yokotaが生まれる20年前の1960年代に現れた写真の伝統を継続している、現在進行中のプロセスでもあります。

(1000 wordsより)

6:オールド・ファッション

Daisuke Yokataの作品は、特に各海外誌等でよくオールド・ファッションという呼び方をされている。

Wikipediaで記載されているオールド・ファッションの定義はこうである。

オールド・ファッションとは、一体旧式の、昔流行した、流行遅れなもの、という意味である。通常、古臭い等、悪い意味で用いるが、古きよき時代のもの、の意味でも用いられる。

Wikipediaより)

未来の見えづらい資本主義国家の行方と、テクノロジーの進歩が現代のコンテンポラリーアート全般のテーマとなっている現代、古きよき時代のアイデアや技法を貫き続けることは写真家にとっても一つの課題となっている。

現代の最新のモードや美容系を媒体に活躍する写真家たちの作風と比べると、Daisuke Yokataの写真は随分とそんな意味でオールド・ファッションのスタイルを断固として変えず、逆に進歩もさせている。

7:本来ならタブーの技術

彼の写真は、本来プロの写真家のプリント技術としてはタブーのセッティングでもある、low qualityのjpegファイル(サイズが最も小さいファイル)を圧縮して作り出されている。複雑な圧縮プロセスを反復して行い、画像をますます劣化させて行くという興味深い工程が、彼の不思議な世界観を生み出す秘密でもある。

8:デジタルの世界に革命を

デジタル写真の進歩で、暗室作業でプリントするアナログ写真の世界に終わりが迎えられている現代の写真技術。Daisuke Yokataは、デジタル技術を行使してアナログ風に仕上げる巧みな技を編み出した。彼のモノクロの写真で表現させられた世界は時間と空間を越え、更にデジタル写真の世界に革命をももたらしている。

9:写真集で話題集中

Daisuke Yokataの写真集は、国際的にも人気が高い。ただ単にありのままを映した写真ではなく、その後の加工工程が彼の写真をコンテンポラリーアートの世界にまで持ち上げた。一般的なモノクロ写真を更に進化させ、妖艶でスピリチュアル的な彼の写真を写真集としてシリーズにまとめられた作品たちには、確かに見がいある価値が含まれている。

10:オンラインショップで購入可能

Daisuke Yokataの写真集や作品は、shashasha(写々者)やArtsyなど、アートや写真のオンラインショップでも購入する事ができる。新たな時代のアーティストは、一般コレクターたちの目にも手が届きやすいようオンラインショップに自身の作品を掲載させることが多くなって来ている。

古きよき時代のインスピレーションを受け継ぎ、新たな時代を切り開き続ける写真家の若き才能。Daisuke Yokataの写真は今後更にその価値が高まることにも予測ができる。