インド最大のファッションカンパニーである「 House of Anita Dongre (ハウス オブ アニータ ドングル」の創始者で、デザイナー Anita Dongreアニータ・ドングル)。 

インドのファッションシーンを変え、改革をもたらしたキーパーソンとも言える存在のアニータ。 今では世界中に店舗を構え、ビヨンセキム・カーダシアンなどセレブからも絶大な支持を得ている。 また、ファッションを通し、それらを取り巻くコミュニティや女性たちを支援する活動にも力を入れるなど、その活躍の幅広いことで知られている。 世界で注目される、エンパワーメントな魅力に溢れるアニータ・ドングルとは一体どのような人物なのだろうか?  

インドのファッションシーンに影響をもたらしたデザイナー 

アニータ・ドングルは1963年生まれ、インドのムンバイにある小さな村出身のファッションデザイナーだ。 Sindhi(シンディ)と呼ばれる、自由と平等が与えられた伝統的なインドの家庭で育ったアニータは、独立した存在でありたいという夢を叶えるべく、起業家という道を選んだ。 幼少期には、通称ピンクシティとも呼ばれる独自の芸術文化を持つ、ジャイプールの祖父母宅で多くの時間を過ごした彼女は、当時からインドの伝統工芸や鮮やかな色使いに魅せられていたという。 ムンバイにある大学でファッションを勉強した後、デザイナーとして、インド国内のファッションブティックにて、自身が作った洋服を12年間に渡り、供給してきた。 その後1995年には兄弟たちと共に会社を設立し、その4年後には念願であった自身のブランドの第1号店をインドにオープンさせた。 

現在では、ニューヨークのソーホーを含む世界中の都市に12店舗を構え、ブライダル、ラグジュアリー、プレタポルテ、ファインジュエリーの4ブランドを展開中の、実業家だ。 インド最大のファッションカンパニーとしてその名を知られているだけでなく、努力と20年以上の歳月をかけ、保守的と呼ばれたインドのファッションシーンへ、多大な影響を与えてきたのだ。 

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The art of Pichhwai is renowned for presenting nature in all its glorious detail – an element that is revisited in all our collections. Intricately painted by hand, each Pichhwai lehenga mirrors the countless effort, minute detailing and intricate handwork of the artist. An @anitadongregrassroot initiative. Kiya Lehenga (L), Zabya Lehenga (M) and Izumi Lehenga (R) | The Pichhwai Collection Jewellery by @anitadongrepinkcity This limited edition, 15 piece capsule collection is available exclusively at select Anita Dongre Wedding Couture Stores: Delhi – Qutab Garden Mumbai – Khar, Linking Road Photography: @hormisantonytharakan Styling: @edwardlalrempuia Hair: @kaushikanu Make up: @tado55 Model: @virkenraina @madhulikasharmaa @palaksureshgupta #AnitaDongre #Pichhwai #AnitaDongreWeddingCouture #AnitaDongreBride #Handpainted #Handcrafted #LimitedEdition #Summer2019 #AnitaDongreGrassroot

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インドの「美学」を受け継ぐ、クラフトワークが輝くデザイン  

ブランドの最大の魅力は、何といっても、インドの伝統工芸やクラフトワークが最大限に活かされた、ゴージャスで華やかなデザインだ。 色使いや刺繍など、インドの文化や風習に基づいたデザインを現代風にアレンジしたアイテムたちは一度見ると忘れられないインパクトあるほど アニータのデザイン哲学は、「可能性、快適さ、統一性」だと言われており、多くはインドの伝統や美学からインスピレーションを受け、見事に象徴させている。 

そのデザインに魅せられたセレブも多く、過去にはビヨンセやキム・カーダシアン、ソフィ・ターナーなどの有名セレブ着用の他、英国キャサリン妃がインド訪問の際に好んで着用していた事でも一躍有名となった。 

また昨年結婚し、話題となったニック・ジョナスの妻であり、インド出身の女優であるプリヤンカー・チョープラーが結婚式にて、アニータのウエディングラインを着用したことでも大きな話題を集めた。 華やかでありながらも、手の込んだ職人技が光る繊細さ、エレガントなシルエットは、インドを中心に、今や世界中で支持されているのだ。 

女性のエンパワーメントをサポートするサステナブルなヴィジョン  

アニータが大切にしていること、それは持続可能であるという意味を持つ、「サステナブル」であるという事だ。 これは作る洋服だけでなく、作り手や地域やそれを取り巻くコミュニティの事も含んでおり、ファッションを通して彼女が伝えていきたい重要なメッセージが込められている。 

長く続いたカースト制度や宗教上の問題もあり、女性の立場や権限に対し、保守的な見解が多いとされるインド。 伝統工芸を絶やさないという目的に加え、もう一つは、女性の権利向上のため、アニータは現在、その支援活動に力を入れ、取り組んでいる。 支援を行っているのはインドの市街地から離れ生活する、小さな村や集落といった地域に住む女性たちだ。 実際にアニータ自身が生まれ育った小さな村でも、女性雇用の機会を作り、育成することにより、多くの社会的利益が生み出されている。 

女性の権利平等に対しても、男性に従順でありすぎるべきでないとし、女性が働き、賃金を得る機会を作ることで、女性のエンパワーメントをしっかりとサポートしているのだ。 この活動が高く評価され、今ではインド政府と協力し、こういった支援に取り組むアニータは、世界中で影響力の高い女性としても注目されている。 

インドのファッションシーンに常に先見の目を持ち、真摯に取り組んできた人物、アニータ・ドングル。 独立した女性を目指し、女性の権利向上をサポートし続ける彼女にはどこか使命感のようなものを感じる、芯の強さがあるように見える。 今後も、彼女が生み出すアイテム、発信し続けるメッセージに、注目し続けていきたい。 

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