過去に何度も来日を果たしている、UKエレクトロニックの革命的音楽家Bonobo(ボノボ)。幅広いジャンルで聴き心地の良いアンビエントミュージックを提供してくれる世界的に注目を受けているミュージシャンの一人。ジャンルの枠組みを越える彼の音楽性の秘密とは何か、ご紹介する。

イギリス人プロデューサー/DJ

Bonobo(ボノボ)の本名はSimon Green(サイモン・グリーン)。UKの老舗レーベル「Ninja Tune」の代表格を務める注目の音楽家。エレクトロニック系アーティストでイギリス人プロデューサーまたはDJとして現在世界中で活躍している。ダウンテンポのエレクトリックサウンドに新しい刺激を与えるキーパーソンとして1990年代ごろから注目されはじめている。音楽のジャンルを幅広く超えた「アンビエントエレクトリック」として独自のスタイルを提供する。

革命的音楽家として、世界で最も幅広いジャンルの音を提供するBonobo(ボノボ)。エレクトリックサウンドを使った着心地の良い「チルアウト」としての実験的音楽を探究している。彼の音楽の創造源は、UKブレイクビートをはじめ、アシッドジャズ、トリップホップ、アフリカン音楽、ラテン、ファンク、ソウル、さらにサイケ・ロック、ドラムベースと一言では言い切れないほどの莫大な幅の広さを持っている。

Bonobo(ボノボ)であるサイモン・グリーンのCDデビューのスタートは2000年。最初のアルバム「Animal Magic」を自身のレーベルである「Tru Thoughts」からリリースさせている。「チル」をキーワードとしたアンビエントとしての大ヒットが一気に他の音楽ビジネス業界の話題となった。

 

Bonobo(ボノボ)に影響を与えたものとは

-趣味のスケートが音楽への興味を持たせてくれた

Bonobo(ボノボ)が音楽へ興味を持ったきっかけは、少年時代から趣味でやっているスケート遊びにあると言う。当時スケートをしながら聴いていた「Dead Kennedys」や「Steel Pole Bath Tub」などのネオ・ハードコア音楽が彼の音楽性に火をつけた。

-クラシック音楽のオーケストラからの影響

Bonobo(ボノボ)の幅広い音楽性のルーツは、クラシック音楽のオーケストラにある。まるで小説のような起承転結豊かなBonobo(ボノボ)の音楽編成は、映画のサウンドトラック音楽の巨匠たち「Bernard Herman」や「Ennio Morricone」の影響が強い。

-いわゆる「チルアウト音楽」はでたらめ

「チルアウト」の革命家とも呼ばれるBonobo(ボノボ)だが、実は本人を前にして彼の音楽を「チルアウト」と呼ぶ事はタブーとされている。Weiss Magazineによるサイモン・グリーン本人へのインタビュー記事で、彼はいわゆる一般の「チルアウト」サウンドに対してこう批判している。

サイモン・グリーン:「チルアウト」という音楽のジャンルは、一般的にイカしたリッチがカクテルのピニャ・コラーダを飲みながらプールサイドで聴くような音楽だ。僕の音楽性とは全くかけ離れている。僕の作る音楽は、羊の毛の帽子をかぶるような寒い環境で、それでも外出してヒップホップを聴きながら、家に帰ってそのインスピレーションをまるで凍えそうな屋根裏部屋で壊れかけた小さな音楽機器を使って生み出される音楽なんだ。「Mount Kimbie」や「James Blake」のようないわゆる「チルアウト」の巨匠達が作り出す音には、僕のような「ダウンテンポ」が入っていないだろ?

(Weiss Magazineより)

-父親はフォークミュージシャン

イギリス人音楽家はその感性の豊かさで他の国の音楽家たちと比べると非常に優秀で優れていると一般的に言われている。サイモンの父親もまた、ロンドンのフォークシーンにどっぷりと浸かったフォークミュージシャンであったと言う。Emusic Magazineのインタビュー記事でサイモンは彼の父親について、とても面白い話を語っている。

サイモン・グリーン:僕の父親はフォークミュージシャンだったんだ。僕が学校から帰るとよく父親とその友人たちが自宅にたむろして音楽を演奏していた。バンジョーやベースをマジで引いてる大人達に「おっさん一体誰だよ?」って。「僕は宿題があるから外へ行けよなぁ。」なんて思ったりしていた記憶があるよ。(笑)

(Emusic Magazineより)

地球の進化をテーマとしたグローバル・ツアー

日本に何度も来日を果たしているBonobo(ボノボ)。地球の進化をテーマとしたグローバル・ツアーを現在世界各国で行っている。

Bonobo(ボノボ)の探究する「人と空間そしてその距離感」は今後もツアーと呼ばれる彼の旅の中でより明らかになって行くだろう。グローバル化した社会を、音楽という共感できるメッセージをツールに私たちの距離をどんどん縮ませてくれる。今後のBonobo(ボノボ)の活動に目が離せない。

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