「先進国の人だけが得をしていく社会が嫌」デザイナーUlalaが語る、ファッションを通した明るい未来とは何か。

今の世の中は、ファストファッションで溢れている。そう思えるほど、これまでにも増して多くの格安洋服やコピー商品を目の当たりにすることが増えたのではないだろうか。今回はそんなファッション業界を変えようとアクションを起こすデザイナー、Ulalaさんが考える真のファッションに迫った。

ファッションは身近な選択肢

-まず簡単な自己紹介とこれまでの経緯を教えてください。

高校時代の1年間をスウェーデンで過ごし、帰国後はしばらく働きながらお金をためて、アメリカやヨーロッパなどへ旅行に行ました。その後ファッションの勉強をしたいと思いLAの大学に入学して、在学中にジュエリーブランド『For the Golden Skin』とアパレルブランド『Ooh La La』を立ち上げました。その後NYに渡りインターンを経験し、そこでたくさんのインスピレーションを受け『SEE YOU YESTERDAY』を立ち上げました。

 

-LAの大学では、主にどのような勉強をしていたのですか?

マーケティングや経営などが学べるファッションマーチャンダイズを専攻していたので、デザインや製作をするというよりもビジネスについて勉強していました。もともと家族がアパレル関連の仕事をしているので、いつか自分もファッションに関わる仕事をするとは思っていました。

 

-ご家族の影響で常にファッションは身近にある存在だったのですね。幼い頃からブランドを立ち上げたいと考えていたのですか?

高校卒業後に自分が何になりたいか考えた時は、本当に何も思いつかなくてどうしようかと思っていました。でもファッションは身近な選択肢としてあったから留学を決めて、それからだんだんとブランドを立ち上げたいと考え始めました。思いついたことを全て行動に移してみたら結構カジュアルに物事が決まっていき本格的に始めました。 

世界を救うブランドを

-現在Ulalaさんが立ち上げているアパレルブランド『Ooh La La apparel』『SEE YOU YESTERDAY』はどちらもフェアトレードブランドということですが、なぜフェアトレードのブランドにしようとお考えになったのですか?

今までは安くて可愛い洋服がたくさん売っている『H&M』などのファストファッションブランドを多く利用していたけど、大学の授業で『ザ・トゥルー・コスト ファッション 真の代償』という映画を観た時に、ショックすぎてそれからお店の中に入れなくなりました。それをきっかけにファッション業界を少しでも良いものに変えたいと思って、自分のブランドはフェアトレードブランドにしようと決めました。

-『SEE YOU YESTERDAY』では、これまでより少しレベルアップした本格的さを前面に繰り出している印象を受けます。どのようなこだわりをお持ちですか?

『SEE YOU YESTERDAY』は今までとは違って、パターンや生地選びなどの過程を全て0から始めて「made in japan」にこだわっています。大量生産ができる商品ではないから発展途上国での製造が難しいけれど、いつかは発展途上国での製造を考えています。

-デザインに関しても素材・柄を生かしたものが多く見られますが、製造する上で参考にしているものはありますか?

トレンドを意識して作るというよりも、今自分が着たい洋服を作っているだけかもしれないです(笑)

-フェアトレードブランドを立ち上げるに伴って、これまで多くのリサーチを重ねてきたと思います。正確な情報を見極めるために意識していたことはありますか?

インターネットを使って調べることもあったけど、どこまでが本当かわからなくなることもあったから、工場の人や父など信頼できる人に聞きました。工場で商品の相談している時に「これなら安くできるよ」と言われることがよくあったけど、安く作れる工場ではなくてきちんとした商品を作ることが一番なので、工場探しは念入りに行いました。

 

-短期間で変わるトレンドに合わせて、多くの人々がファストファッションブランドを利用していると思います。現在のファッション業界についてどのような意見をお持ちですか?

ファッションというもの自体が死ぬと思っています。ファストファッションブランドの多くは、ただ安いものを販売しているだけじゃなくて、無名のデザイナーや駆け出しのデザイナーたちのデザインをコピーして販売しています。それも1回や2回だけではなく、ずっと続けているからデザイナーの生活が苦しくなっていくし、その悪循環の中にいることで近い将来「ファッションって何?」みたいな問題がたくさん出てくると思います。20〜30年前は、5万円のジャケットを買うために若者がアルバイトで貯金したお金で、長蛇の列に並んで目当てのものを買うことが“東京のファッション”みたいな感じだったけど、今は “プチプラでファッション上手”みたいな考えの人が多くて、「それって実は、裏で苦しんでいる人がいるのにかっこいいのかな…」と思ってしまいます。

 

-まだ問題点がたくさんあるファッション業界ですが、Ulalaさんが考えるブランドの理想像を教えてください。

ブランドも生産者も消費者も、全員が商品の値段とクオリティーに納得して、みんながハッピーになる洋服を作ることに限ると思います。今の社会みたいに先進国の人だけが得をしていく社会が嫌だけど、みんなが心から変わろうと思わないと簡単に変えることができないと思うから、もっと多くの人がファッションを楽しむだけでなく裏側まで知ることが大切だと思います。

 

-これからも発信者として活動していく中で、どのような人でいたいと考えていますか?

いろんな人がいろんな形で自分を表現できる時代だから、嘘をつかずに芯を持って発信できるようにしていきたいです。それから自分のブランドを通して、もっと多くの人にファストファッションの裏側を知ってもらいたいので、その為にかっこいい洋服を作り続けて、発展途上国の人々を救えるくらい大きなブランドにしていきたいです。

Ulala Shirahama

東京都出身。高校時代の1年間をスウェーデンで過ごし、LAの大学を卒業。大学ではマーケティングや経営などのビジネス面などを学べるファッションマーチャンダイズを専攻し、2015年よりジュエリーブランド「For the Gold Skin」を開設し、その後もアパレルブランド「Ooh La La」「SEE YOU YESTERDAY」を始める。いずれもフェアトレードブランドであり、売り上げで発展途上国の人をサポートすることを目標に活動している。

BLOG:https://note.mu/ulalagirl

INSTAGRAM:https://www.instagram.com/ulalagirl/

For the Gold Skin / Ooh La La:https://ananasstore.thebase.in

SEE YOU YESTERDAY:https://www.seeyouyesterday2017.com