【21Questions】「写真を撮るって表現だけじゃおさまらない」フォトアーティストARISAKにに聞いた21の質問。

今回は、クリエイター、ARISAK(アリサック)さんへ聞いた21の質問を紹介。

自身を「フォトアーティスト」と名乗る彼女は、フォトグラファーの枠を超え、写真だけでなく全てのクリエイティブを一手に引き受け、独自のダークファンタジーな世界観で多くの作品を生み出す、今もっとも勢いのあるアーティストのひとりだ。彼女の今までのキャリアから作品について、そして独自の世界観を生み出すクリエイションの源泉とは何かを伺った。

Q1:ご出身はどちらですか?

わかんないです!どこの星から来たか出身地探し中です(笑)

Q2:幼い頃からフィギアスケートをしていましたよね?フィギアスケートを辞めてしまったのですか?

10年間フィギュアスケートをやっていたのですが、ある日ジャンプの練習中に失敗して氷上に頭を打ちつけてしまって。次の瞬間からもう覚えていないけど大怪我しました。それから練習のたびに恐怖心と戦い続けていました。でも自分に勝てなくて、辞めどきだと思いました。

Q3:それからフォトグラファーを始めたきっかけなんですか?

俳優やってた親友がいるんですけど、オフィシャルブログの写真を撮り直したいという話になり、「じゃ、私撮るよー」みたいな。経験もないのに撮影引き受けたのがきっかけです。

当然カメラもってないので、人から借りて撮影したんですけど、その撮った写真を親友すごく私がとった写真を気に入ってくれて、「写真始めたほうがいいよ」って言ってくれて。その言葉を頼りに「なんかできる!」と思って次の日にはカメラを買ってました(笑)

Q4:それからいきなりフリーランスではじめたんですか?

そうですね。独学で学びながら始めました。

Q5:最初は、誰かのアシスタントから始めようとか考えなかったのですか?

絶対に独学が良いと思っていました。誰かの下につくことは考えられなかったです。あくまで持論ですけど、師匠に弟子入りするとそれなりの基礎知識はつきますが、その師匠の色に染まってしまいがちかなと。写真学校に行くという選択肢も全く視野になかったです。学校という組織下で同じような手法を受動的に学ぶスタイルは自分のためにならないと思いました。本当にやりたいことであれば習わなくても、学校に行かなくても、ある程度のところまでは独学でいけると思うんですよ。

Q6:最初に実績がない中、仕事取るの大変だと思うんですけど、どうやって仕事を取っていったんですか?

大変でしたけど、SNSでいろんな人に声かけたり、あとは、ファッション誌の『NYLON JAPAN(ナイロン・ジャパン)』で公式ブロガーとして活動していたことも大きかったです。そんな中いろんなご縁もあったりして、個展を少しずつ開催するようになって。展示のやり方もさっぱりわからなかったんですが、周りの異業種のアーティストさんに聞いたりしながら自分のスタイルにしていった感じでした。

Q7:それから本格的にお仕事としての撮影が増えていったのですか?

そうですね。

Q8:自分はどういうフォトグラファーになりたいみたいな明確な像があったのですか?

憧れている人も特にいないですし、特に考えていなかったので、直感が働くイケてる人と一緒に思いついたことを形にしている感じです。その中で自分の色とか得意分野がわかってきました。

Q9:続けるうちに、自分の色がでてきたんですね。では「フォトアーティスト」と名乗るようになったきっかけはなんですか?

最初はただひたすら撮影をしていたんですが、「写真を撮る」って表現だけじゃおさまらなくなってきちゃったんですよ。それから、ただ撮るだけではなく、アートディレクション込みで活動するようになって。それから「フォトアーティスト」としてDARK FANTASYな世界観で展開しています。

Q10:だから活動の幅が広いのですね、主に音楽関系のお仕事が多ですよね?

音楽関係に限った話ではなく、芸能関係や広告、ファッション誌などもやらせていただいらせていただいてまして、特にジャンル分けはしていないです。直感でおもしろいとかイケてるって思えば撮ります。「業界とか分けないでかき混ぜちゃって、イケてる人たちとイケてるものが作りたい」って感じです。

Q11:プライベートで飲みに行くのも、幅広いクリエイターやアーティストさんとかと飲みにいったりするんですか?

もともとお酒飲めないんです(笑)

同じように飲めないクリエイターとかアーティスト達と「ソフトドリンク」を作って、わざわざ居酒屋を予約したのにひたすらソフトドリンクを飲むっていうシュールな遊びしてます(笑)この前なんかソフトドリンク部員で、華の金曜日に、素敵なお茶屋さんでお菓子とお茶ずけを食べながらナチュラルハイでした。私生活も毎日DARK FANTASYです(笑)

Q12:では、いま一番やってみたいことってなんですか?

好きな食べ物がうどんなのでものすごいモードなうどんの広告とか撮ってみたいですね。あとは最近おしゃれなホストのかたが増えたと思うんですが、もっとモードなホストの方がいても面白いのかなって思います(笑)ヴィジュアルアドバイザーとかもやってみたいですね。

Q13:最近制作された作品の中で印象的なものはありますか?

本当に最近なんですけど、琉球の宇宙人ラッパー「OZworld a.k.a. R’kuma」のアルバムジャケットの撮影とアートディレクションさせていただいた時ですね。

「ラッパーの域を超えてるアーティスト」だと思っていて素晴らしい天才芸術家現れたなと思いました。私の世界観は「ダークファンタジー」なのですが、OZworldくんは「フューチャリスティック・ダークファンタジー・ヒップホップ」という世界観で展開されてて。自分と世界観近い人ってなおさら携わりたくなるんですよね。

Q14:すごく世界観があらわれてますね。これは一体どういう意味が?

「フューチャリスティック・ヒップホップ・ダークファンタジー」という唯一無二の世界観で展開されてて、その曲を写真ビジュアルで表現する。

ビジュアル的には「面と裏」が大きくコンセプトで、顔の部分はグラフィックではなくAmazingJIROさんによる特殊メイクなんですよ。OZworldくん本人が「僕、宇宙人なんですよ」っていうので、「じゃあ元の姿に戻ってみては?」みたいな感じで、スピード感を保ったまま企画が動き出し、本来の宇宙人の姿を撮ってしまったんです(笑)地球上初の試みではないかと思っています(笑)

特殊メイクの巨匠AmazingJIROさん新進気鋭フラワーアーティストKoichiHashiguchiさん、ジャケットデザインされたRelessgraphicsさんといった最強天才クリエイターたちと今年1の作品撮っちゃったなーって(笑)CDアルバムを開くと歌詞カードや中のデザインもまぁー大変なことになってまして。このアルバムに出会ってしまったら、もう帰って来れなるかもしれません(笑)

Q15:他にも、いくつか作品について聞きたいんですけど、このRedBullさんとの作品は一体どういうコンセプトですか?

タイトルは「Redbull500缶を使ったファッション」というもので、RedBullの缶で作られたヘッドピースと衣装なんです。

実際にRed Bullの缶を500缶使って、細かいところもプルタブを使っていて細部まで拘ってます。最初、Redbullさんとなんかやりたいですねって話になって、「この缶、着ちゃえばいいんじゃないですか?」って私がポロっと言ったら上の人まで話が伝わって実現したプロジェクトです。

Q16:イタリア車の「FIAT」ともコラボして作品を作ってますよね。

「FIAT」さんとはフォトアーティストとして1年間契約させていただいていて、年に5回、車とセルフポートレートで作品を作る広告企画をやらせてもらってます。自らモデルと、ヘアメイク/衣装/撮影までゼロからディレクションさせていただいてます。

Q17:その第2弾が先日公開されたみたいですね。

第2弾のビジュアルがこちらになります。

前回の第1弾は、リミテッドカーだったのでラグジュアリー感をだしたくて、スタジオの床を黒くしてスモークを焚いたりとダークファンタジーな空間にしました。そんなダークなスタジオから、今回は外へ飛び出してみました。衣装は個人的に大好きなベルサーチェさんに協力いただき、「RELEASE」解き放つというコンセプトのもと、オープンカーとともに青空の下で撮影しました。青空って一見ARISAKとフィットしないテーマなので、青空の中のダークファンタジーな世界観を楽しんでみていただけたらと思います。

Q18:こういったアイディアはどうやって考えているのですか?

基本的に「カウンセリング」で、ですね。依頼主となるべく「カウンセリング」みたいなことをして、その人の中にしかないものを引き出すための材料集めをします。「好きなものはなに?」とかいつも見てる映画や最近ハマってるものとか。アーティストさんであれば「いつもどうやって作品作ってるの?」といった感じでインタビューします。今私がこうやってインタビューいただいてるみたいに(笑)

あとは突発的に、直感が先に働く時もあります。何かしらのご縁で出会った人と会話してる中で発した一言とかで、アイデアが浮かんできて「こういうのどうですか?」って提案すると、意気投合して「やりましょう!」ってなることもあったり。

Q19:ちなみに、憧れている方とかっていますか?

ビートたけしさんです。ご自身のアーティスティックな世界観、ものすごく尊敬してます。たけしさんの映画は「北野ブルー」と言われている青みがかかった映像が特徴です。自分が写真を始めた時は、作品も青みがかっているものが多くてある人に「写真こんな青かったらどこも使ってくんないよ」と言われたことがあったんです。でも、たけしさんのエピソードを知って「自分なりのスタンスを貫けばいいんだ」と思ったんです。当時、たけしさんのエピソードにかなり救われました。

あとはうちの祖父「フランキー堺」ですね。私が幼少の時にすでに亡くなっていたので一緒に過ごした思い出がないんです。でも祖父が出た映画、代表作で言えば「私は貝になりたい」「写楽」やクイズ番組などのバラエティに本といった作品がたくさん残っています。その作品をみて祖父を跡を辿っている最中です。後世に残る作品をたくさん生み出して、子孫がその跡を辿ることのできる伝説を残すことってなかなかできることじゃないと思うんです。

Q20:アーティストで尊敬している人はいますか?

やっぱりアレキサンダーマックイーンですね。モード界の革命児でもあり、永遠の憧れです。私個人的なDARK FANTASYという世界観の真骨頂ですね。1999年の春夏コレクションの真っ白いドレス着た人にロボットでインク吹きかけるあの演出が印象的です。1999年にロボットとかAIとかを見据えたかのようなクリエイティブをされたら「私たちクリエイター今世で何したらいいんですか?」って思うくらいくらっちゃいました。

Q21:最後に、今後長期的に何か挑戦したいことや目標はありますか?

最近表現ツールがより足りないと感じてまして(笑)

MVのアートディレクションや、ヴィジュアルアドバイザー、またはプロデュースもしないと気が済まなくなって来そうです。海外での仕事も増やしていきたいですね。東京を拠点にしているので、頻繁に海外で撮影をすることがまだ難しくてできていないので、やってみたいです。

ARISAK(アリサック)フォトアーティスト/元フィギュアスケーター

フィギュアスケートを10年行っていたことからインスパイアされ、表現の一部として写真を撮り続けている。アートディレクションも同時に手がけることもあり、独自のDARK FANTASYスタイルで雑誌や広告などの活動の幅を広げる。実は、故・フランキー堺(俳優)が祖父。VOGUE ITALIA写真審査サイト「PHOTO VOGUE」にて審査通過された作品ポートフォリオを展開し、VOGUE JAPAN 2018年10月号にて注目の若手アーティスト10人に選ばれる。現在イタリアを代表する車ブランドFIATと契約を結び、セルフディレクションのもと自らモデル/撮影/スタイリングをこなす自撮り広告を展開中。Instagram/ @ar13ak