ロンドンで奮闘する2つの日本ブランド Maison MIHARA YASUHIRO / John Lawrence Sullivan

前夜祭のRCA学生によるファッションショーを含む5日間のロンドン・ファションウィーク・メンズが幕を閉じた。

今回はロンドンの目玉であるJ.W.Andersonが不在とあって大きな穴が開いてしまっていたように感じたが、終わってみればエネルギーに満ちた活気のあるファッションウィークであった。

ロンドンの未来を担う新進の若手デザイナーもさることながら、日本人デザイナーのブランドもしっかり存在感を見せつけた。

Maison MIHARA YASUHIRO

Maison MIHARA YASUHIRO(メゾン・ミハラヤスヒロ)は6月11日にショーを開催した。

会場はソーホー地区にある地下駐車場。今季のテーマを#BLANKMIRRORSと掲げた。

Blank Mirrorsが意味するのは、スマートフォンやパソコンのスイッチをオフにした時の真っ暗な画面のこと。

三原は、画面にしがみつきタイプし続ける人々を俯瞰し、#(ハッシュタグ)で繋がる現代流のコミュニケーションツールを、皮肉を込めてコレクションで表現した。

今注目の日本人バンドデュオJan and Naomiも来英し、生演奏とともにショーがスタート。

Maison MIHARA YASUHIRO 

パッチワークやペイントで#付きメッセージが書かれたアイテムが多数登場した。

トレンチコートに見えるアウターや、レースアップシューズに見えるブーツは全て騙し絵。さらに、ストライプシャツの重ね着、デニムとデニムの組み合わせ、ジッパーがデフォルメされたパーカーなど観る者の視覚を試すかのようなスタイリング。

三原らしい遊びココロが効いたコレクションは、#ではなく洋服で強いメッセージを与えてくれた。

Maison MIHARA YASUHIRO

今回がロンドンでのショー開催が2回目となるJohn Lawrence Sullivan(ジョン・ローレンス・サリバン)は、メンズとウィメンズを統合した。

先シーズンに引き続き、ロックとストリートを併せ持つ、ミニマルながらもインパクトのある内容だ。

今季は特に、デザイナーの柳川が武器とするテーラードの高い技術が際立った。

John Lawrence Sullivan

パワーショルダーのジャケットはスリーブをカットオフしたベストとしても登場。

胸下まであるハイウエストに足が泳ぐほどのワイドパンツのルックとは反対に、体のラインを美しく導き出すようなテーラードスーツも目を引いた。

ウィメンズは比較的シャープでスッキリとした印象。

John Lawrence Sullivan

ロックやストリートといった“今”らしい雰囲気の中にも、エレガンスやモードといった揺るぎない美しさを香らせることができるのは、柳川が追求し続けるテーラードの技術があってこそ。

 テーラードの本場、英国での挑戦はまだ始まったばかり。

John Lawrence Sullivan