9月20日ミラノ・ファッション・ウィークが開幕した。

初日にはGUCCI(グッチ)が100を超える圧巻のルックを披露。

鮮烈なAlessandro Michele(アレッサンドロ・ミケーレ)のGUCCIデビューから、折衷主義によるデコラティブなコレクションを進化させ続けたが、今季は”破壊と想像”を主軸に、新たな方向へと舵を切った。

80年代のスタイルをベースに、肩が大きく張ったパワーショルダーのジャケット、ミラーボールのような金ぴかの輝きを放つドレス、ハンドニットのセーターがルックを飾る。

伝統的なGUCCIのモノグラムはあらゆるアイテムに施され、柄×柄のミックスアンドマッチを楽しんだ。

ロシアの伝統衣装、中国服、ハワイアンフラワー柄、タータンチェックなど異国の情緒も感じられ、それらを混合させることで独特の世界観を作り上げた。

漫画からインスピレーションを得たというPrada(プラダ)は、手書きのイラストとグラフィカルな柄を多彩に設け、アーティスティックなコレクションを披露した。

テクノロジーが進化していない、60年代の漫画アーティストの作品を、シャツやコート、セーターにプリント。

それらはインクが滲んだようなグラフィカルな柄のオーバーサイズのコートやペンシルスカートとともにスタイリングされた。

その他にも、グラフィカル柄のソックスや、襟だけ色を変えてシャープな印象のシャツに仕立てるなど、近代的な要素を取り入れることで全体的にはモダンなスタイルへと着地した。

Massimo Giorgetti(マッシモ・ジョルジェッティ)によるEmillio Pucci(エミリオ・プッチ)は今季が最後。

テーマは「プールパーティ」と掲げ、ショーではなくプレゼンテーションでコレクションを披露した。

友人を招いてプールサイドで夏を楽しむためのアイテムが揃い、これまでになくトロピカルな雰囲気だ。

Emillio Pucciが初のブティックをオープンしたカプリをイメージさせるホワイト、アクア、コーラル、エメラルドの明るいカラーと波のうねりや水しぶきを思わせるデコレーションがポイントとなる。

今季のミラノ・コレクションで最も期待を寄せているのは、Jil Sander。

Raf Simons(ラフ・シモンズ)とともに Dior(ディオール)のデザインチームに加わったLucie Meier(ルーシー・メイヤー)と、Supreme(シュプリーム)のディレクターを務めたのちにOAMCを立ち上げた夫のLuke Meier(ルーク・メイヤー)。

ラグジュアリーとストリート、モダンと伝統、彼ら2人のフィルターを通してJil Sanderがどのように生まれ変わるのか楽しみだ。

素材やフォルム、ディテールにまで細かく注目したい。

Francesco Risso(フランチェスコ・リッソ)率いるMarni(マルニ)も、ここ数シーズンが鍵となる。

ファースト・コレクションはMarniよりも彼が経験を積んだPradaの色が濃く、期待を下回った。

しかし、クリエティブな才能とディテールの遊びにはMarniらしさがあり、時間をかけて成熟していく過程を見守りたい存在でもある。

約2年前のデザイナー交代劇には大きな衝撃が走ったが、少しずつ安定感を取り戻しているミラノ。

25日まで続くファッション・ウィークを引き続き追っていく。