世界最大の高級ブランドグループのLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)は2017年9月20日、消費者の環境への意識の高まりを背景に、環境保全のために投資していく意向を表明した。

近年、多くの高級ブランドが「エコフレンドリー」なイメージを消費者に持たせようと奮闘している。

LVMHは、ハンドバッグ用の革をはじめとする素材の調達基準を厳格にするだけではなく、製品を輸送する際に用いる梱包材から店頭で使用する電球の種類の指定まで、ありとあらゆるルールを設ける。

高級ファッションブランドのルイ・ヴィトングループとシャンパンメーカーのMoët & Chandon(モエ・エ・シャンドン)を所有し、約70のビジネスを展開するLVMHは、2018年から企業全体で、二酸化炭素の排出量1トンにつき30ユーロ(日本円にして約4,000円)を社内の温室効果ガス削減プロジェクトに投資すると発表した。

集められた資金は建物の断熱工事等のプロジェクトに割り当てられる。

パリを拠点とするライバル企業のKering(ケリング)とは対照的に、LVMHはこれまで持続可能化の目標値をほとんど公にしてこなかった。

しかし今回、環境への配慮を徹底している工場で製造された皮革製品のシェアを2020年までに70%にまで引き上げるなどといった具体的な目標を発表した。

こうした取り組みの背景には、倫理的消費に対する消費者の意識が高まっていることが挙げられる。

近年、消費者は自分たちが身につけている衣類やアクセサリーがどのように作られたかということに敏感だ。

一部のファストファッション企業は、労働者を劣悪な労働環境で酷使することや環境汚染を助長する素材を使用することから、環境意識の高い消費者に避けられている。

また、フランスのHermes(エルメス)は2年前、ベストセラーとなったハンドバッグの製造に使用されたワニが残虐な扱いを受けていたことから、世間から大きな批判を浴びた。

高級ブランドの中には依然としてランウェイで毛皮のコートをフィーチャーしている企業もあるが、最近では業界全体としてブランドイメージの保護により慎重になっている。

ボストン・コンサルティング・グループのOlivier Abtan(オリビエ・アバタン)は、”高級ブランドが慎重になる理由は、彼らが評判のリスクを抱えているからだ。 Gucci(グッチ)とAlexander McQueen(アレキサンダー・マックイーン)を所有するケリングは、長年にわたり環境への配慮をアピールしてきた。”と言う。

製品にレザーや毛皮を使用しないことで知られるStella McCartney(ステラ・マッカートニー)もまた、消費者に対し環境への配慮について説明している。

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