9月20日から始まったミラノファッションウィークは、ミケーレ率いるGUCCI(グッチ)から始まった。

グッチは、この夏、売上高がなんと43.4%増という脅威的な数字を残した。

一体、このブランドにいったい何が起きているのか。

クリエイティブ・ディレクター、アレッサンドロ・ミケーレの手法に迫る。

エルトン・ジョンのステージ衣装にインスパイアされて……

9月20日から始まったミラノファッションウィークのショーで、グッチはロックスター、エルトン・ジョンのステージ衣装にインスパイアされたコレクションを発表し、観客を驚かせた。

グッチはこの夏、43.4%の売上増加という驚愕的な数字を発表している。

さらに印象的なのはグッチのこのショーは、若者世代に大きく絶賛されたことだ。

多くの老舗ブランドでは若者世代の顧客を取り込もうとやっきになる中、グッチの顧客半分は1980年代以降の生まれなのである。

Gucciさん(@gucci)がシェアした投稿

クリエイティブ・ディレクター、ミケーレの驚くべき才能

クリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレは洋服に特に関心がないのか、ショー開始の25分前の取材の際、なんとミケーレは編集者に衣服のことを一切語らなかった。

「私はグッチ全体の美意識を変化させたい。そうすることで、ファッションを変化させられると思う。生み出したものから新たな可能性が生まれたり、世界を変化させるきっかけになればいい。ファッションルールはいつも生き物であるべきだ。」と彼は言う。

「次のシーズンはブルーだ」とか、「新しいバレリーナ風のルックスだ」とか、こういう古い考え方には興味がない。

「モデルキャスティングでは、よく私に”彼女は美しい、彼女は新顔だとか、足が綺麗”とか言われるけれど、そうしたことは重要なことじゃないんだ。その女の子がロマンチックか、どんな風に世界を見ているかの方が大切なんだ。私は映画のように物語を語りたいんだ」

ミケーレは、メディチ家のシンボルやルネッサンス風シルエットをショーに取り込んだり、ディスコやヒップホップ風の作品や毛裏でできたローファーなど多くの驚くべきコレクションを発表してきた。

今シーズンは、エルトン・ジョンのステージ衣装に着想されたグラムロック風コレクションでその奇才を振るっている。

ショーでは、男性のモデルはツアージャケット、ハイウエストのつなぎの服や、パワーショルダータイプのブレザーを着飾り、重めの前髪の女性モデルはエルトン・ジョンがかつて結婚したレネーテ・ブリューエルにとても似ていた。

グッチがショーで成功する秘訣には、毎シーズンぶれることのないアイデンティティーがあるからこそだ。

グッチの服がいくら高くてもファンがいるのは、ミケーレの作る服は、長年着られるものだとみんな知っているからである。

ミケーレは言う。「ショーはあなたにかけた魔法使いの呪文のようなものなんだ」