2013年にH&Mとのコラボレーションでメンズウェアを手がけて以来、Isabel Marant(イザベル・マラン)のメンズコレクションを待望する声は多かった。

「『いつメンズラインをスタートするの。』と、男性たちから常に尋ねられてきました。」木曜日の夜、パレ・ロワイアルでショーを控えたマランはこう話した。

そしてついに、彼女は春夏コレクションで自身初となるメンズウェアを発表する機会を手にした。
「休暇から帰ってきてウィメンズラインをチェックしているときに思わず、『これメンズで展開したらきっと最高だわ』って言ったんです。」と彼女はふり返る。

つまり、鮮やかな色づかいと、光沢のある質感にヴィンテージテイストを添えたこのメンズルックを、約2週間で構成していったのだ。

全体的なメンズのスタイルは、レディース向けのデザインをあまり脚色せずに、そっくり取り入れたような印象だ。
フローラルプリントのパーカーも男女ともに展開されている。もちろん、レーベルの代名詞であるニットウェアも例外ではない。マランのビッグシルエットのチャンキーセーターに男性も袖を通すのだ。

今回メンズモデルが着用したのは、スェットパンツ、タンクトップ、ビーチサンダルなどのアイテム。さらに、シルクジャンプスーツのトップをウエストラインで腰巻にしたスタイリングや、袖を七分丈にまくりあげて抜け感を演出した着こなしも披露した。

つい最近では、同じく女性デザイナーのStella McCartney(ステラマッカートニー)が、メンズラインをリリースし注目を集めているように、男女両方のコレクションを同時に発表するファッションショーが増えている。

「女の子たちに混ざって、たくさんの男性が登場するランウェイをいくつも見てきました。」とマランは語る。
「私のオフィスにはIsabel Marantのレディースラインのセーターやプルオーバーを着る男性がたくさんいます。彼らを見て、これでトライしないなんて馬鹿げていると思ったのです。」

そして最後に、彼女はいたずらっぽくこう締めくくった。

「女の子がボーイフレンドの洋服を着るというのは一般的だけど、私の彼は私の服を着ているわ。」

彼女は既婚者だが、こうした視点でクリエイションに挑む。