ニューヨークにある近代美術館MOMAで、70年ぶりのファッションの展示会、『Is Fashion Modern?』が来年2018年1月28日まで開催されている。

今回はMOMAの6階をワンフロア全て使用して、20-21世紀のファッションに焦点を当ている。

シャネル『No.5』の香水やイッセイミヤケのラグジュアリー・ブランドから、コンバースのスニーカー、リーバイス『501ジーンズ』、ナイキの『AIR FORCE 1』などの日常着も幅広いジャンルのアイテムを、歴史や起源を示す写真や映像と共に展示されている。

中には、インドの民族衣装や政治的に話題になったニュースなどの背景を持った作品も多く、政治がもたらした流行や、近年の流行りがどのように生み出されたのかを考えさせられる展示会となっている。

ルルレモンのYOGAパンツにコンバースのスニーカーまでも作品をして登場した

ニューヨークの近代美術館MOMAと言えば、科学とテクノロジーの最先端のデザインに出会える場所。

それを創り上げている一人でキューレーターのパオラ・アントネッリが、今までの『芸術の世界』を変えているのだ。

パオラ・アントネッリパオラ

イタリア出身のパオラは、作家/講師/編集者/キューレーターの職歴があり、建築も学んでいた。

彼女は1994年から、MOMAでR&D部門のディレクターと、建築・デザイン部門のシニア・キュレーターを兼任している。

キュレーターとは美術館の展示会で、どんな芸術作品をどのように展示するのか、テーマやそのプロジェクトの監督の役目から、細かい修正や研究までも行う仕事である。

パオラは、『パックマン』や『マリオ』、『テトリス』を現代美術館に展示したキュレーターとして、大きな注目を浴びた。

なぜなら多く評論家が、「ゲームは芸術ではない。」と彼女を非難したからだ。

彼女は「ゲームは芸術と言った覚えはない。ゲームはインタラクション・デザインだ。」と反論した。

「私が古い芸術の世界を終わらせる。」とも語っていた。

パオラが注目する『インタラクション・デザイン』

彼女は、近年科学とデザインが以前より増して共存し合っているという。

製品とその利用経験が新たに商品を改善するには、デザイナーがさらに効果的にデザインする必要がある。

彼女は、20-21世紀にヒット商品となった、シャネル『No.5』の香水の瓶や、履き古したコンバースのスニーカーも

今は芸術と思われないかもしれないが、『インタラクション・デザイン』の一つだと言う。

ヒット作品で高く評価され、TVでお店でよく目にする商品は、何十年もして美術館で芸術となるケースは多い。

高級な物を芸術と思っている人も多いし、古き良き作品しか芸術と認めない人もいる。

しかし彼女は数十年後、20-21世紀の『素晴らしい作品』として、世界一早くその美しさを展示会に披露しているのだ。

2015年パラオは、アメリカ・グラフィック・アート協会から「新鮮で鋭い観察を共有しニューヨーク近代美術館で挑発的な展覧会を企画することで日々のデザインの影響を拡大している。」と評された。

彼女はあるインタビューで「良いデザイナーはスポンジの様。好奇心に溢れ私たちが使える形に変える。それを展示するのが私の仕事。」と語っている。

彼女の特集やインタビューを見ると、とても気さくでユーモアがあるチャーミングな女性だ。

どれを芸術と決めるのは、あなた次第だが、彼女の展示会はより将来に目を向けた、将来から現在を見て考えさせられる展示会だ。

ぜひ機会があれば、遠い将来から今を感じて欲しい。