ニューヨークである日、こんな日本人との出会いがあるとは夢にも思わなかった。

初めて富川淳子さんにお会いした時、キラキラと輝いて自信がみなぎっているという印象を受けた。

日本人女性特有の礼儀も品もあるが、何かが’珍しい’と感じた。

それは時々つまりながらも楽しそうに英語を話し、分からない時は積極的に質問する点だ。

会うたびに、彼女はもっと英語を上達したいと目標が高く、上を上を見る姿勢がとても魅力的だった。

私は彼女と出会って、ニューヨークをもっと好きになった。

そんな彼女が今回英語でインタビューに答えてくれた。

富川淳子(64歳)

フリーライターを経て90年マガジンハウス入社。

ブルータス副編集長、ハナコ編集長、アンアン編集長を歴任。

2010年以来、跡見学園女子大学文学部現代文化表現学科の教授として、社会の動きや他の文化、価値観を通して女性誌、ファッション誌の現代の特徴を研究し続けている。

★現在FIT(ニューヨーク州立ファッション工科大学)でキュレーターの研究のため、1年間ニューヨークに滞在中

ニューヨーク州立ファッション工科大学:  https://www.fitnyc.edu/ 

  Why did you choose your job? -なぜこの仕事を選んだの?

To be honest, I did not choose to. I was working as an editor for a magazine which happened to be a fashion magazine. However, ever since I was a kid I loved looking at “fashion magazines” and fashionable women.

選んだというよりも編集の仕事をしていて、それがたまたまファッション関係だったというのが正直なところだ。

ただ幼い頃から、ファッション誌を見るのが大好きで、お洒落な女性を見ることが楽しみだった。

How do you like it here? Tell us your favorite place in NYC.    -NYで好きなところは?

There are many kinds of culture from high end culture to street culture. I can recognize that the culture is wide and values diversity. My favorite place is the Lincoln center.

リンカンセンターがお気に入り。

ハイエンド(一流)からストリート・カルチャーまで幅広いし、多様性を感じずにいられない。

リンカーン・センターは、総合芸術施設:https://www.lincolncenter.org/ 写真:http://www.metopera.org/About/The-Met/

  What do you do on the weekend?- NYで週末は何をしているの?

I go to English class and clean my apartment on Saturday. I sometimes enjoy dinner with my friends. On Sunday I would rather stay at home all day because I need to read books and do homework.  But sometimes I have an appointment to meet friends.

土曜日は、英語のクラスに行ったり、アパートを片付けたり、友達とディナーに行く。

日曜日は、家で本を読んだり、宿題などをして過ごすことが多い。

How do you study English?- どうやって英語を勉強してる?

I study many different ways, such as group lessons, conversation partners, private lessons and listening practice online.

色々な方法を試してる。

グループやプライベート・レッスン、オンラインでリスニングもやってる。

  Why is NYC one of the great places in the world to learn ‘Fashion’?-  ‘Fashion’を学ぶためにNYが良いのは?

Because NY has captured fashion from the viewpoint of marketing,  it is a city that developed fashion into a major industry.

マーケティングのサイドからファションを捕らえて、ファッションがニューヨークの主要産業に発展した街だから。

  What was the most interesting thing you’ve learned at FIT?- FITで学んだ一番興味深いことは?

Thanks to the diversity of students from various backgrounds, my thinking might have been deepened by being exposed to people with different opinions and values.

Also I find the classes to be interesting because compared to Japanese classes, students tend to speak more freely.

多様性のおもしろさと奥深さ。世界中から、様々な学歴や経歴を持つ生徒が集まっている。
彼らの異なった意見や価値観を通して、私の考えや見方がより深くなった。

そして授業中にいつでも質問や意見を自由に発言する生徒や、それを受け入れる教授の対応など、日本とはまったく異なった環境が刺激となった。

Have you ever felt or experienced any discrimination against women?-今まで、職場で女性に対して差別や偏見を感じた経験は?

Sure! I always recognize discrimination against women in Japan.

もちろん。日本は、まだまだ男性社会と感じる。

淳子さん自身、女性編集長というポジションに就いたのにも関わらず、日本はまだまだ男性社会と発言した裏側には、女性が働き続けて、編集長になったのも珍しい事だったが、役員になる事はさらに少なかったと話す。

実はニューヨークで、多くの才能ある役員クラスの女性に出会うことは珍しくない。

ニューヨーカーは、良い意味で貪欲だ。

性別/国籍問わず、自分の人生をより良くするために、プライベートも仕事でキャリアも積みたいと多くを求め、努力し続ける人が多い。

性別問わずニューヨークは、人生の選択肢がより広がる環境なのかもしれない。

 淳子さんのアパートからの景色

What are your greatest strengths and weakness in building your career?- キャリアを積む中で、あなたの強みと弱みは何だと思いますか?

My advantage is that I am healthy.
My weak point is I cannot understand enough about the business rules of men’s society in Japan.

私の強みは、’健康’って事ね。
弱みは、日本の男性社会の文化やビジネスルールが受け入れられない事かしら。

What do you hope to achieve before going back to Japan?-日本へ帰国する前に、達成したい目標は?

I hope to write some reports on my research of “Fashion Curators” and give a good presentation.  Someday after that I would like to start a graduate school course on the subject.

日本に帰国する前にに、いくつかの『ファッション・キュレーター』研究レポートのデータを充実させて、良いプレゼンをしたい。

そしていつか、日本の大学院に『ファッション・キュレーター』のコースをつくりたい。

What are the three important things for someone working in the Fashion Industry?-ファション業界で働くために大切な事は?

Health, Imagination and Communication skills.

健康、想像力 そしてコミュニケーションスキル

  11.   Do you have anyone whom you especially respect or admire?-尊敬している人は?

Rei Kawakubo   ファッション・デザイナーの川久保玲

  12.   Any advice to Japanese people who want to build a career in the Fashion industry?-ファション業界でキャリアを積む人々に、何かアドバイスは?

I have 4 points of advice. First, there is no miracle in work. Second, without your ability you cannot grasp luck. Third, there is no wasteful experience for you. Last, it is important to foster your imagination to look at top things around the world to broaden your horizons.

4つのアドバイスがあるわ。
1- 仕事に奇跡はない事。-仕事に「どうにかなるさ」を期待してはだめ。
2- 能力や努力なしに、運はつかめない。
3-   あなたが経験していることに、決して無駄はない。
4- 想像力/創作力を育てるために、世界の’一流’のモノに触れることが大切。視野も広がる。

Hoppy & Okamoto Studio のパーティーでアイスを削ってグラス作り 

富川淳子さんは、60歳を超えてニューヨークに留学。

お洋服は、いつもスタイリッシュでシックなコーディネートだ。

週に数回、朝プールで泳ぐとこが健康の秘訣な様で、ご飯も意外とよく食べる。

ディナーに行くときは、「いつも新しい所に行きたい。日本ではあまり食べれないレストランに。」と言って、メキシコ、ギリシャ、ペルシャ、スカンジナビア(北欧)料理など常に新しいモノに挑戦している。

彼女は世界中を仕事やプライベートで旅をして、年齢や性別も関係なく何に対しての偏見もない。

真の国際人だ。

そして彼女の夢は、日本の大学院に『ファッション・キューレーター』育成のためのプログラムをつくること。

人を輝かせるのは、夢と目標なのかもしれない。

そして、輝いている人に出会った時、あなたも輝きを増す。

今後も彼女の活躍は多くの人に影響を与え、日本のファッション業界、日本教育の幅を広げてくれるだろう。

People

F-MAGAZINEは、世代をリードするクリエイターやアーティスト達を紹介しています。



VIEW ALL >