Hermès(エルメス)がパリ市内のホテルで行ったファッションショーでは、モデルたちが颯爽と歩くコートヤード内で花火が上がるなど大きな盛り上がりを見せ、エルメスのメンズウェアに見逃せない変化が起こる兆しとなった。

メンズファッションは一般的に、特に洗練された古典主義を貫く高級ブランドの中では、遅れた分野だと定義されている。

中でもエルメスは他ブランドよりもさらに遅れており、ほとんど停滞していると言っても良い。

シーズンごとの違いといえば、ごく僅かで微かなディテールだ。

それがディレクターの Véronique Nichanian(ヴェロニク・ニシャニアン)の強みでもあり、他に類を見ないような、時代を超越したシックで男らしいスタイルを維持しているのである。

しかし今季彼女はより大胆な動きの必要性を感じ、コレクションは大きな飛躍を見せた。


特筆に値するのはボリュームのあるアウターで、レザーと高級な布地を使用しつつも若い活気が加えられた。

美しいインターシャ柄ニット、フランネルのゆったりしたパンツなどもコレクションに含まれている一方、イブニングウェアは艶やかで煌びやかな仕上がりだ。

今季コレクションはエルメスにとって待望の第一歩であったように思われる。