今年の春、フェザーがトレンドであることは明らかだ。

例えば「Proenza Schouler(プロエンザスクーラー)」のショーでは、白い羽の厚いフリンジがグレーのフェザードレスの前で揺れて印象的だったし、モデルのMulleavy(ミュラヴィー)姉妹は「Rodarte(ロダルテ)」のマルチカラーのフェザージャケットで現れた時は大きな反響があった。

これまで動物保護の団体や活動家のキャンペーンの影響で、毛皮の使用は減少傾向にある。

「Gucci(グッチ)」、「Armani(アルマーニ)」、「Michael Kors(マイケル・コース)」、「 Versace(ヴェルサーチ)」などのブランドは、近年毛皮の使用禁止を発表している。

だからと言って、今度はフェザーを使用する方がいいと言えるのだろうか。

フェザーをファッションの素材として使用されたのは歴史的にずっと遡る。

フランスのルイ14世時代、フェザーはファッションのトレンドとなった。

しかし、次第にその勢いは衰え、フランス革命後、一旦ファッションは落ち着きシンプルになったが、19世紀以降、次第にまた華美なドレス傾向が復活した。

1800年代、女性はフェザー付きにハットを被り、1820年代には特にハットのサイズやその飾りの大きさも大きくなっていき、ファッションの中でフェザーの需要が高まっていったのである。

こうしたフェザーファッションには当時から批判もあったが、1914年に第一次世界大戦が始まるとついにこうしたフェザートレンドはピタリとその勢いが止まる。

当時フランスはフェザーの生産の要となっていたが、フランスからイギリス向けのフェザー輸出がこの戦争の影響で激減するのである。

フェザートレンドが消滅したのは、この大戦の影響もあるが、一方でこの頃から自然や動物への生態系保護の関心が高まってきたこともあった。

最初に鳥を保護する取り決めは、1867年イギリスの海鳥保護の協定で実現され、これがきっかけとなり、イギリス議会では鳥保護の規定が作られるようになった。

アメリカでも1900年に野生動物の非合法な取引を禁止する規定が作られ、鳥を保護していく流れが世界で生まれてきたのである。

こうして、現在においても、フェザー使用は毛皮の使用と同じく動物保護の観点から残酷であり、好ましくないという見解が主流になっているという。

ただ、フェザーの場合は、皮や毛皮と異なり、必ずしも素材を得るために動物を殺さなくてはいけないということになはらない。

鳥の羽は生え変わるため、その羽をファッションの素材に活用することができるという意見もある。

アメリカのでは生え変わりで抜け押した羽を素材として販売している会社もあるが、こうしたやり方は生産上効率的ではないとも言われている。

またファッションの素材として、最も人気があるのは、ダチョウの羽だが、そもそもダチョウは生え変わることがなく、その羽を使用することに動物保護団体は疑問視している。

ファッション産業と動物愛護の関係、今後の流れに注目したい。

People

F-MAGAZINEは、世代をリードするクリエイターやアーティスト達を紹介しています。



VIEW ALL >