「Vogue(ヴォーグ)」、「ELLE(エル)」、 「Porter(ポーター)」などのファッション誌では、有色モデルのRihanna(リアーナ)、Slick Woods(スリック・ウッズ) 、Lupita Nyong’o(ルピタ・ニョンゴ)などが堂々と表紙を飾っている。

彼女たち、有色モデルは、これまでどちらかといえば、ファッション界の脇役的存在として扱われ、クローズアップされることはなかった。

また、ニューヨークファッションウイークなどでは、プラスサイズモデルがランウエイを歩くなど、様々な体型のモデルが受け入られようとしている動きもある。

様々な人種のモデル

ファッション界は様々な体型や様々な人種のモデルを起用する傾向にあるのだろうか。

ファッション誌界で、9月号は秋冬コレクションをアピールするためのものとして、非常に重要な時期にあたる。

予算もかなりかけており、また、カバーモデルも慎重に選ばれる時期だけに、この時期のカバーモデルに多くのブラックモデルたちが選ばれたのは驚くべきことなのである。

ブラックモデルが初めてファッション雑誌の表紙を飾ったのは約53年前の「Harper’s Bazaar(ハーパーズバザー)で、モデルはDonyale Luna(ドニャル・ルナ)であった。

長いブラックモデルへの冷遇の時代を経て、今年2018年、アメリカのシンガー、リアーナはブラックモデルとして初めてイギリス版「Vogue(ヴォーグ)」9月号の表紙を飾ることになった。

彼女が起用された原因は、新しいチーフエディターのEdward Enninful(エドワード・エニンフル)の力が大きくあるとみられ、彼はモデルの多様性に非常にこだわりを見せている。

またアメリカ版「Vogue(ヴォーグ)」9月号では、Beyonce(ビヨンセ)が表紙を飾っているが、編集にも意見できる彼女はその撮影のために、黒人フォトグラファーを依頼したという。

彼女は「権力を持つ人々が自分たちと似たような人々、または同じような境遇出身の人々しか起用しないのだったら、他の境遇の人々を理解できるわけがない」とコメントしている。


妊娠中のモデルも活躍!

そして、妊娠中の21歳モデルSlick Woods(スリック・ウッズ)はイギリス版「ELLE(エル)」の9月号表紙に大胆な姿を現して話題をさらっている。

明らかに、ファッション界は美に対する様々な挑戦が試みていると言える。

アメリカではプラスサイズモデルが定番!?

そして、体型の点においても、特にアメリカ、ニューヨークではプラスサイズモデルが今確固とした地位を築こうとしている。

2014年のDove(ダブ)が実施した様々な形の女性美を追求する「Real Beauty(リアル・ビューティー)」キャンペーン以来、アメリカのファッション誌はAshley Graham(アシュリー・グラハム)などのプラスサイズモデルを起用していく傾向にある。

しかし、一方でヨーロッパでは状況は異なるようである。

アメリカとヨーロッパのモデル市場の差

残念ながら、ロンドン、ミラノ、パリなどのファッションウイークでは依然としてプラスサイズモデルの目立った動きはない。

関係者によると、旧態依然のモデル起用事情を作り上げているのは、ハイブランドデザイナーだという声もある。

メディアや商業の前線では、モデルや商品の多様性が重要視されているのに、彼らデザイナーたちは、依然としてスリムな女性向けのデザインに固執しているというのである。

イギリスには、「ASOS Curve(エイソスカーブ)」や「Elvi(エルビ)」 、「Simply Be(シンプリービー)」などプラスサイズ市場の中に若者向けのクールなデザインを落とし込んだブランドがたくさんある。

イギリス女性の平均サイズは16(アメリカではサイズ12)というが、こうした現実を踏まえてプラスサイズ市場に焦点を絞るのは理にかなっていると言える。

一方で、アメリカ人よりヨーロッパの人々の方が痩せているのであるから、ヨーロッパではプラスサイズは必要ないという意見もある。

これは、事実であると言え、肥満人口割合がアメリカでは38.2%で世界一であるのに、イギリスでは26.9%、フランスでは15.3%、イタリアでは9.8%という数字が出ている。

しかし、だからと言って、サイズ0のモデルだけがランウエイに登場するのはどう考えても非現実的だと言える。

今後、現実の女性を見据えながら、ファッション産業がどのように多様化していくか、目が離せない。

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