隔年の周期で世界各国にて行われているコンテンポラリーアートの展覧会ビエンナーレが、今年ベルリンで開催された。

第10回目を迎えたBerlin Biennale for Contemporary Art  (ベルリン ビエンナーレ) は”We don’t need another hero”をテーマに6月9日(土)から始まり、今月9日(日)に来場者100,000人を超える大成功のうちに終わった。

ベルリン・ビエンナーレは5つのギャラリーを会場に46人のアーティストによる150点以上もの作品が展示され、3ヶ月にもおよぶ開催期間中多くの来場者を圧倒した。

ベルリン・ビエンナーレ史上初の全員黒人キュレーターチーム

ベルリン・ビエンナーレのキュレーターチーム。PHOTOGRAPH COURTESY OF CONTEMPORARY AND (C&)
出典:https://wired.jp/2018/06/04/yvette-mutumba/

メインキュレーターを務めたのは、ガビ・ンゴボ。他、ベルリンを拠点にするイヴェット・ムトゥンバ、カンパラを拠点にするモーゼス・セルビリ、ニューヨークを拠点にするノマドゥマ・ローザ・マシレラ、サン・パウロ拠点のティアーゴ・デ・パウラ・スーザもメンバーだ。このチームは5名全員が黒人で、アート界の複雑性と多様性の進展に貢献してきた人物たちである。

キュレーターの一員であるムトゥンバは「ベルリン・ビエンナーレ史上初の全員が黒人のチームということで、わたしたちは一定の注目や期待を感じとっています。黒人チームだからこそ、すでに皆わたしたちがやらんとすることを予想しているような感じです。アフリカや植民地主義に関することなのだろうといった予想です。もちろん、いままでこういった視点を発信してきたわけであるし、妥当なものですが、わたしたちチームは次のステップに進もうとしているのです。それを踏まえ、曖昧さ(Opacity)という概念を中心に企画をすすめています」語っていた。

”We don’t need another hero”というテーマは、強情で複雑な主観を軽視することによって、絶え間なく続いている不安を表現している。またアーティスト達は、一貫して読まれている歴史やこれまで行われてきたビエンナーレのような作品は提供せず、アートの枠を超えて考え、行動することに重点を置いた。

”We don’t need another hero”

Lubaina Himid, From the series On the Night of the Full Moon (2018)
Lydia Hamann & Kaj Osteroth Admiring Mmakgabo Mapula Helen Sebidi, Enjoy Drama! (2014)
Moshekwa Langa Miracle in the Rain (2018)
Mania Biabiany Toli Toli (2018)

展示された作品はフォトグラフィー、ヴィジュアルアート、体感型アートなど、さまざまなタイプの表現方法と、いろんな角度からのアプローチによって観る人に刺激を与えた。

また、開催期間中に並行して行われたワークショップなど100ちかくものイベントもほとんど全て予約で埋まり、いかにベルリン ビエンナーレが多くの人びとから注目されていたかわかるのではないだろうか。

2020年に開催予定である第11回ベルリン ビエンナーレの詳細は、この秋に発表を予定している。