イタリア・ローマのラグジュアリーブランド「FENDI(フェンディ)」が、昨年ミレニアル世代を中心にスタートさせたコミュニケーションプロジェクト『F IS FOR…』。

その『F IS FOR…』から、新たなルーフトップパフォーマンス「GRAFFITI(グラフィティ)」が発表された。

ローマから世界へと発信する、新らしい形のストリートアートについて紹介したい。

『F IS FOR…』とは

「フェンディ」が昨年スタートさせたプロジェクト『F IS FOR…』は、ミレニアル世代を中心とした若者たちのファッションストーリーやスナップ、インタビュー、アート、音楽など様々なコンテンツを発信していくデジタルプラットフォーム。

Freaks(フリークス)、Fulgore(フルゴーレ)、Faces(フェイセズ)、Freedom(フリーダム)、Fearless(フィアレス)の5つのコンテンツから作られる。

それらのコンテンツには一切のリタッチ(編集・加工)を加えず、たとえ失敗や不格好であったとしても、ありのままをアップしていくという。

また、ただのプラットフォームではなく、若者が持つイメージやサウンド、ファッションが、新しいアートや文化、音楽、さらにその先へと出会う場所となることを目指している。

ミレニアル世代のモデルやアーティストが集結

既存のものでは飽き足りない、エネルギーに満ちた若者たちを応援する『F IS FOR…』。過去にはNYや香港などで華やかなイベントを開催している。

ファッションと音楽が融合したショーには、次世代を担うItモデル、ケンダル・ジェンナーやベラ・ハディッドをはじめとするヤングセレブが集結した他、ラッパー集団のミーゴスらがパフォーマンスをし、熱狂的な一夜となった。

香港で行われたイベントには、アジアを代表するモデルやアーティスト、DJなどが集結。

日本からは、世界のファッションシーンでも注目を集める双子のAMIAYAや、「FIG&VIPER(フィグアンドヴァイパー)」クリエイティブディレクターでありDLとしても活躍する植野有砂が参加している。


ルーフトップパフォーマンス「グラフィティ」

「グラフィティ」が行われたイタリア文明宮

今回、ルーフトップパフォーマンス「グラフィティ」が行われたalazzo Della Civiltà Italiana(イタリア文明宮)は、「フェンディ」にとって特別な場所と言える。

ローマの最もアイコニックな建造物のひとつであり、“四角いコロッセオ”としても知られるイタリア文明宮。そんなローマを象徴するイタリア文明宮に、「フェンディ」は2015年、本社を移転させ話題になった。

歴史的な建物の中に本社を構えることには、他に先駆け未来を形作っていきながらも、メゾンの歴史や伝統を大切にし続ける「フェンディ」の熱い想いが反映されている。

『F IS FOR…』プロジェクトを立ち上げた「フェンディ」のワールドワイドコミュニケーションディレクター、クリスティアーナ・モンファルディーニによれば、プロジェクトのスタート地点は他でもないイタリア文明宮のルーフトップだという。

8名のストリートアーティストが描く「グラフィティ」

ポクラス・ランパスと6人の才人たちによる「ザ・リング・オブ・ザ・フューチャー」プロジェクトに続き発表された、グラフィティアートの世界とのユニークな絆を祝う「GRAFFITI(グラフィティ)」。

手掛けるのは、ローマのストリートアーティストであるBrus、JBrock、Napal、 Alice Pasquini、Gemello、Warios、Lady Nina、そしてMr. Pepsyの8名。

それぞれが「グラフィティ」という言葉を独自に解釈して、8枚の世界地図の中にこの言葉を描き、ローマから世界へと広がるストリートアートと才能を象徴する世界観を表現した。


綿密な準備を重ね、夜間に披露されたまったく新しい形のパフォーマンス。舞台となったイタリア文明宮の直線的な構造と彫刻に並んで、ユニークでカラフルなアートが世界を彩る。

ある者はグリーンとオレンジのシンプルなコントラストで、ある者はレインボーカラーで大胆に。思い思いの「グラフィティ」が世界を覆っていく。

出来上がった作品はもちろん、描く工程もアートだ。歴史的な建物であるイタリア文明宮と、現代的なグラフィティアートが見事に融合する。

それぞれのアーティストが完成させた8枚のグラフィティで描かれた世界地図に加え、イタリア文明宮の屋上の四隅には4つの星が描かれた。

そのダイナミックなアートからは、「境界など存在しない」という力強いメッセージが感じられる。

「フェンディ」の職人たちは、Les Journées Particulières(ル・ジュルネ・パーティキュリエール)の開催中に不要となった素材を用いて、GRA     ITIアートワークを実際に再現。伝統とイノベーションの間に絶えず緊張を生み出すユニークな絆を、さらに称える予定だという。

ファッションという枠におさまらず、さまざまなアプローチで世界にメッセージを発信していく『F IS FOR…』は、若い世代の力を後押しに、今後ますます大きなプロジェクトに発展していくだろう。

エネルギーに満ち溢れた「フェンディ」の新プロジェクトから、今後も目が離せない。